直結給水方式とは?
おいしい水をそのまま届ける給水方式
直結給水方式の場合、受水槽の点検や清掃といったことが不要となるほか、増圧給水設備は受水槽よりもコンパクトなため、省スペースや土地の有効利用が図られ、また、設置費や管理費も安く省エネルギーにもなります。
1.直圧直結給水方式
配水管の圧力でご家庭の蛇口まで水を送る方式です。
これまでは、給水可能な階数を3階までとしていましたが、一定の圧力が確保できる場合、1階以上の建物へも直圧直結給水が可能となっています。
2.増圧直結給水方式
配水管の圧力だけでは届かない高層の建物に、増圧ポンプを設置し、圧力を加えて水を送る方式です。
200戸程度の大規模マンションでも、この給水方式が可能となっています。
このほか、既存の貯水槽水道から直結給水方式に切替えがしやすいよう、メータ口径や建物の階数の制限等が緩和されました。
給水方法
1.貯水槽方式
水をいったん受水槽に貯めて、その後ポンプ等を使って、屋上の高置水槽へくみ上げ、自然流化により給水する方法。
2.増圧直結給水方法
給水管に増圧ポンプを設置し、水圧の不足分を増圧して、中高層階まで直結給水うする方法。
3.特例直圧給水方法
現状の配水管の水圧において給水が可能な場合に、特例として増圧ポンプの設置を留保し、直圧給水する方法。
4.三階直圧給水方式
配水管の水圧で3階まで直圧給水する方式。
【導入のメリット】水道直結型給水方式導入のメリット
1.衛生管理
水道直結方式により、受水槽・高架水槽が不要となり、たまり水がなくなり直結蛇口へ送られます。
更に活水器を取り付けることにより水質が向上されます。
2.維持管理費のコストダウン
・モーターポンプ水槽撤去により、保守管理(点検・清掃)費が不要となる。
・年2回の水質検査が不要となる。
3.スペースの有効利用
水槽撤去により、空スペースが駐車場、駐輪場、倉庫として活用でき収入源となる。
5.美観と採光の享受
水槽撤去によって、異形物除去による美観と、室内側よりは美観と採光が得られる。
6.オーナー様にとっての建物の精神的管理面が一部解消される
地震による高置水槽の落下、停電時の給水停止、突発的なモーター・ポンプ・配管・水槽などのトラブルが解消され、緊急対応の必要がなくなる。
4.水道法による罰則規定が排除される
平成14年4月1日施行により10㎡未満の貯水槽設置者にも罰則規定が適用される。
1)水道法第53条7号
管理不良の場合、給水停止の命令違反は1年以下の懲役または100万円以下の罰金
2)水道法第54条8号
管理定期検査を受けなければ100万以下の罰金
3)水道法第55条2号
水道管理の虚偽報告、検査拒否、妨害などに関しては罰金30万円
【直結給水のメリット】直結切替え見積りサービス
●貯水槽がなくなるため、新鮮な水を蛇口までお届けできます。
●貯水槽の点検・清掃が不要になります。
●貯水槽が設置されていたスペースの有効活用が図れます。
●水道管の圧力を利用するため、電力を節減できます。
(CO2の削減にもなります。)
東京都水道局では、浄水場でつくられた安全でおいしい水を、そのまま蛇口までお届けするため、直結給水方式の普及を推進しております。
貯水槽を所有または管理されているお客様にとっては、直結給水方式に切り替えることにより、貯水槽清掃等の維持管理が不要になるなど、様々なメリットがあります。
しかし、既存建物における切り替えはあまり進んでいない状況です。
◆直結切替え見積りサービス 実施中◆
1.見積サービス
直結給水方式に切替えるための工事費の見積りを無料で行うサービスです。
2.相談サービス
お問い合わせ・ご相談を無料で行います。
【貯水槽水道の点検調査結果】東京水道局
平成16年度から19年度までに調査を実施した約12万9千件の集計結果
約7パーセントの貯水槽において早期に改善が必要な箇所が見つかっています。
また、その多くは貯水槽容量が10立方メートル以下の小規模貯水槽となっています。
水道局では平成14年の水道法改正に基づき、貯水槽水道の適正管理を促すとともに、直結給水切替えの促進を図るため、平成16年度から都内に約22万件ある貯水槽水道の点検調査を実施しています。
■実施項目
・設置環境、管理状況、簡易水質検査
・貯水槽水道の管理に不備があった場合、設置者に対する指導・助言及び利用者に対する情報提供
・貯水槽水道から直結給水への切替えに関するアドバイス
・直結切替え見積りサービスの実施
【公立小学校の水飲栓直結給水化モデル事業】
小学校では、貯水槽を経由する給水方式が多く、近年の児童数減による水使用量の減少や、土日に水を使わないことなどにより、貯水槽の中で水が滞留し、おいしい水が蛇口まで届かない場合があります。
そこで、水道局では、次世代を担う小学生が水道水のおいしさを実感できるよう、小学校の水飲栓を直結給水方式に切り替える「学校フレッシュ水道」を推進しています。
水道局は、区市町が工事を行う際、技術支援を行うとともに、工事費用の一部を負担します。
実施期間:平成19年度から平成20年度 まで
対象枠:都営水道区域の公立(区市町立)小学校
平成19年度48校、平成20年度352校、計400校
(公立小学校約1,300校の3割相当)
※具体的な対象校は、各区市町と調整して選定します。
【小学校における直結給水化の効果】
過去に直結給水化を行った小学校では、次のような効果が見られました。
建物内配管が新しくなり、また、冷たい水が出るのでおいしいと、児童が喜んで水を飲んでいる。
直結化後は、児童は学校内のどの蛇口からも直接おいしい水が飲めるようになり、児童が自然に飲む姿が見られるようになった。
直結化前は、生水を飲ませるのは不安だという保護者もいたが、直結化後は保護者も安心し、学校施設に対しての信頼が増した。
【水道直圧給水工事】事例(実績)
・事例1
高架水槽がなくなり屋上がすっきりしました。
・事例2
地下タンクをとって増圧ポンプを設置。